【完】キミがいた夏〜Four years later〜



「ちょっと!!」



怒る美鈴をよそに、友ちゃんは顔を真っ赤にしながらコクコクと頷いた



まだまだ俺もいけるかな?



「私はいいんで!美鈴のことお願いします!」


「え!待って友ちゃん…!」



友ちゃんは美鈴の制止も聞かずに…いや耳に入っていないように
そのまま踵を返すと、スキップするように元来た道を行ってしまった



「いい友達が出来たんだな…」


「……」



美鈴の方を向くと、やっぱり剥れている



「そのままで行くの?」


「行くなんて言ってません」


「そう?じゃあそのままで…」



グイッ───……



俺は美鈴の腕を掴んで歩き出そうとした



「ちょ!!待って!
行く!行きますからちょっと待って下さい!」


俺は振り向いてニッコリ笑っていた



「最初からそう言えばいいのに」





< 195 / 286 >

この作品をシェア

pagetop