【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「ちょっと!!」
怒る美鈴をよそに、友ちゃんは顔を真っ赤にしながらコクコクと頷いた
まだまだ俺もいけるかな?
「私はいいんで!美鈴のことお願いします!」
「え!待って友ちゃん…!」
友ちゃんは美鈴の制止も聞かずに…いや耳に入っていないように
そのまま踵を返すと、スキップするように元来た道を行ってしまった
「いい友達が出来たんだな…」
「……」
美鈴の方を向くと、やっぱり剥れている
「そのままで行くの?」
「行くなんて言ってません」
「そう?じゃあそのままで…」
グイッ───……
俺は美鈴の腕を掴んで歩き出そうとした
「ちょ!!待って!
行く!行きますからちょっと待って下さい!」
俺は振り向いてニッコリ笑っていた
「最初からそう言えばいいのに」