【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「このこ…?」
美鈴が突然の海の登場に驚いてそんな疑問を口にすると
都さんは海の小さな頭を撫でながら海を美鈴の方に向ける
「美鈴ちゃん、私の子供…『海』って言うの」
それを聞いた美鈴は驚いた表情をして海に顔を戻した
「海~このおねーちゃん綺麗でしょ?
美鈴おねーちゃんって言うのよ?」
美鈴はその言葉と同時にかがみ込んで海と同じ目線になると、海をジッと見つめる
「…ふふ、ホントだ…トビーさんに似てるかも」
美鈴の穏やかな微笑み
やっぱりここに連れてきて正解だった
「こんにちは海くん」
「……」
「海くんは何歳かな?」
海は少し戸惑いながら指を2つ立てた
「9月で3歳になるの」
横から都さんがそう付け加えた
美鈴はその言葉に頷きながら更に海に話しかけていた
「海くんってとってもいい名前だね」