【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「なぎしゃ、おねちゃんいたい…?」
海が不安そうに美鈴を覗き込みながら俺を見てくる
「違うよ海」
俺は海を抱き上げた
「おねーちゃんすごい嬉しいんだよ
海があげた飴玉がうれしいんだ」
「ふーん?
まだいっぱいあるからなぎしゃにもあげる」
そう言って海は俺にも飴を差し出した
「海ったら…その調子でお客さん全員に配ってるのよ」
少し呆れたようにそう言う都さんに海を預けて、俺は美鈴に近づいた
「美鈴…立てるか?」
泣き崩れている美鈴の腕を取ってゆっくり立たせると、俺はトビーさん達に振り向いた
「ちょっと、あっち行ってくる」
俺が指したのは海の方角