【完】キミがいた夏〜Four years later〜
私は美鈴と静かに向き合ってその瞳を見つめると、美鈴は顔を歪めて俯いた
「美鈴が結婚する相手…三池くんじゃないんでしょ?」
私がそれを言うと、下を向いていた美鈴が驚いて顔を上げる
「私ね高校の時から美鈴のこと羨ましかった
渚にあんなに愛されてる美鈴がすごく羨ましかった」
「…綾香」
「でもね、渚を譲って欲しかった訳じゃないよ?」
お互いを想い合って支えあっている2人
「すごく憧れてたの」
嘘のない、真っ直ぐな気持ちをぶつけ合う2人に
「もし美鈴が渚を選ばないとしても、それをちゃんと伝えて
嘘なんてつかないで」
美鈴は私がそこまで言うと、少し考える仕草をして部屋着を脱いで着替え始めた
私はそれを見てホッと胸を撫で下ろしながら部屋の外で美鈴を待つことにした