【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「ねえ美鈴」
「何?」
「もし美鈴がいて渚が優勝したらどうする?」
「……」
美鈴はそれを聞くと押し黙ってしまった
カーステレオを切っていたせいで車の中は余りにも静かだった
また降りだした雨がフロントガラスを叩く音
それと一緒に私の携帯電話がメールの着信を知らせた
《セミファイナルが始まるよ!》
私はそれを信号待ちで確認した
そのメールは都さんからで、トビーさんももちろん応援に行っている
前を向くとどこまでも続く車の渋滞
渚…
どうかファイナルまで勝ち進んで