【完】キミがいた夏〜Four years later〜
いつもならこのぐらいのこと、泳いで回避出来ないことはない
けれどボードに少し頭をぶつけたのか上手く体が動かなかった
バカな…
ずっと順調だったのに、ここで終われるわけがない
けれど自分の意思とは反対に無情にも意識は薄れていく
美鈴の顔が浮かぶ
また悲しませたくない
キミの笑った顔が見たいんだ
だから俺はここで終わるわけにはいかないんだ
チリチリン──……‥‥
その時…
鈴の音が聞こえた気がした
俺はその音の方に手を伸ばす
そして意識はそこでプッツリと途絶えた