【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「せっかく私が運転してるんだから、今日は何にも考えないでドライブを楽しむ!」
「はいはい」
「『はい』は1回!」
「はーい、綾香さま」
それを聞いた綾香はもう!っと言ってむくれているものの機嫌は悪く無さそうだ
「綾香も早く彼氏作ってドライブしろよ」
俺は不意に外の流れる景色に目をやりながらそんなことを呟いた
出来るだけ軽い口調で言ったつもりだけれど
綾香はその途端、黙り込んでしまった
外を見ているから綾香の表情はわからない…
だけど俺は美鈴よりは鈍くないつもりだ