【完】キミがいた夏〜Four years later〜
俺はその声と背中を叩かれたことで、金縛りにあっていたような体が呪縛から解き放たれた様に動きだすのを感じた
「渚…?どうしたの?」
不思議そうに俺を覗き込む綾香を無視して、再び視線を前に引き戻すと
美鈴とその男は近くに止めてある車に乗り込んでいくのが見えた
タッ────‥‥…!
「え!?渚!?」
俺は勢いよく走り出していた
待て
待ってくれ!
何でそいつと一緒にいるんだ!?
「み…すず…」
あの日
俺の前から消えたのは父親ではなく、そいつと一緒になるためなのか?
「美鈴…」
教えてくれ
「美鈴───────────────!!!!」