【完】キミがいた夏〜Four years later〜



そんな俺の表情の変化に気付いたように、少し明るい声で綾香は話を続けた



「最近…サーフィンはどう?」


「んー?まあ…どうもないけど…前より朝が起きれなくなったかな…」


「そーなの?起こしてあげよっか?」



綾香は本当にすごくいい子で


それは美鈴がいた時からずっと感じていた


この綾香の気遣いにこの4年間、何度救われたかわからない


弱音を吐きそうになる俺をいつも隣で支えてくれた


感謝してもしきれない



「ああ、んじゃ、もしもの時は頼むかも」


「もちろん!」



ただ…


美鈴を忘れられない…


もう向こうは俺なんか忘れて幸せな人生を歩んでいるのかもしれないのに



「じゃあ、またな」



俺は綾香に軽く手を上げて、講堂に向かって歩き始めた



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