【完】キミがいた夏〜Four years later〜




暫くして私たちと同じ歳ぐらいのウエイターさんがランチを運んで来てくれた



そのウエイターさんはなかなかのイケメンで、ニコニコしながら美鈴に声を掛けるとそのまま上機嫌で仕事に戻って行った



行きつけとは言っていたけどあの態度はまるで…



美鈴をチラリと盗み見たけれど、気にした様子もなくランチをつつき始めている



鈍感なんだから…



そんな美鈴を私は昔みたいカラカってみることにした



「さっきのウエイターさん、かっこいいね?」


「え、そう?」


「美鈴のこと好きなんじゃない?」


「まさか、よく来るから仲良くしてはくれてるけど…」



そう言って困ったような顔をする



外身は変わってしまったけれど、中身までは変わっていないようだ



4年ぐらいじゃあ、そうそう変わるものじゃない



優しくて、控えめで…不器用な美鈴



私は何気ないような振りをしてランチをつつきながら話を続けた




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