【完】キミがいた夏〜Four years later〜
でもいくら美鈴に気持ちがなかったとしても…
渚は違う…
「…渚は美鈴を諦めてないの…」
「………」
「美鈴のことをずっと待っていたんだと思う…」
私はずるい女だ
私がこんな顔をしてこんなことを言えば…
美鈴は…
優しい美鈴がどう答えるか
心のどこかでちゃんと分かって言っている…
「大丈夫だよ」
ほら…
「私は綾香に幸せになってほしいもの」
でも…そうしてでも
渚を失いたくない…
私は美鈴の言葉を聞いて再び美鈴に視線を向けると
美鈴は驚くほど強い瞳をしていて…
それは希美ちゃんが言っていた、強い意思を持った瞳
「それに橘先輩がもしまた私の所に来ることがあったとしても…それが最後になると思う」
「え?」
それって
どういう…?