【完】キミがいた夏〜Four years later〜
ママは俺が再び現れることを分かっていたように、ゆったりとした物腰で俺に手招きをした
俺は何かの糸で絡めとられるように、近づいていく
「ここで座って待っていて」
そうして指差された場所は、前に座ったカウンター席
俺は不思議に思いながらも素直に従ってそこに座った
やけに寸なり受け入れられて半ば拍子抜けする
追い出されないだけよかったけれど…
そんな俺の疑問に答えるようにママが再びしゃべり出した
「もしまたあなたがここに来たら、呼ぶようにってアサミに言われているの」
「え?」
美鈴が…
俺に?