【完】キミがいた夏〜Four years later〜
私はそんな突然の話の展開に胸がドキドキと高鳴っていた
「だって後輩で渚先輩を呼び捨てにしてるのって綾香だけだよ~」
「ああ…それは…」
「それに渚先輩って綾香には少し他の人と態度違うんだよねぇ…
なんていうか心を許してるっていうか…」
それは私が彼女の親友だからだろうか?
そのことを思う度に私の胸に鈍い痛みが走っていく
高校の時からそうだった
渚が大事に想っているモノは一つしかなくて
私はそれのオマケみたいな存在でしかない
それでも美鈴がいた頃は自分の気持ちに気づかなかった
純粋な気持ちでお互いを思い合う二人に憧れさえした