NO彼少女と恋する方法
「空ちゃーん」



聞き覚えのある声がした。乗り気ではないが、ゆっくりと振り返ると、やっぱり佐倉くんだった。

さっきは空だったのに、佐倉くんは演技派だなあ……



私はそんな事を考えていた。


「空ちゃん。案内してくれるんだよね?」


「あっ! そうだった。」


私はすっかり忘れてしまっていたのだ。


「えっ? さっき、案内するって言ったのに。たった1時間前の事だよ、忘れたの?」


「……ご、ごめん……。じゃあ、今から行こっ」



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