譲りアイ


「きゃああああああああああああ!!!!」


「ちょっと待てって!!一人で行くなよ!」


「きゃーー!いやー!!」


「おい!」



怖い怖い!!
死ぬ!!!!



そのとき、なにかがあたしの手をつかんだ。



「うきゃーーー!!」


「ルイッ!落ち着け!俺の手だって!」



へッッ?!



手を見るとぎゅっとガクの手があたしの手をつないでた。



「なななっ、なんで///?!」


「お前が一人で逃げ回ったら迷子になるだろ。ただでさえ前見て歩いてねぇんだから。」


「で、でも!!!」


あたしはマコを手伝ってるのにガクと手つないでるとかだめだよぉ!!



「いいからこうしてろって。」


「・・・う、うん///。」




ちょっと戸惑ったけど、自分でも手をつないでたらなんだか怖さがちょっとなくなった気がした。

少し、ほんの少し、ちょっとだけ、ガクのことをかっこいいって思った。


お化け屋敷を歩いていくと、ようやく出口が見えた。




「あ、出口だ!」


「お、ほんとだ・・・。」


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