譲りアイ
あたしたちは最後にコーヒーカップに乗った。
「目、目がまわる~」
あぁ・・・なんか気持ち悪い。
「おまえ・・・回しすぎ・・・死にそう」
はしゃぎすぎたうえ、コーヒーカップを回しすぎた結果がこれだ。
「気持ち悪いぃ・・・」
「はぁ?大丈夫かよ・・・」
「たぶん・・・」
「結構遠いし、タクシーでも拾うか?」
「そーだね。」
テーマパークから出て近くに止まっていたタクシーを拾う。
車の中ではあたしもガクも疲れていたから静かだった。
外はもうちょっとで夜だ。
ふと、ガクを見るとガクは窓の外を見ていた。