譲りアイ
「ゴメン、友達だった。」
ガクは携帯を閉じて本当に何もなかったみたいにこっちにくる。
なんであんなことしようとしたの…?
「あ、あたし・・・飲み物買ってくる!!」
とにかくその場から逃げたくて、そう言ってあたしは階段を上った。
「ルイッ!!」
ガクがあたしの名前を呼ぶ。
それでもあたしは階段を上って近くの自動販売機に行った。
「はぁ・・・・」
ジュースを2人分買ったのはいいものの、ガクの所に戻りたくなくて、その場でためらってた。
どうしよう…戻りたくない…。
あんなことの後だし、気まずくなっちゃう…。
そうだ・・・メールで先に帰るって送ろう。
怪しむだろうけど、会って言いたくないな…。