譲りアイ
「お願いだよぉ・・・」
だからバカな自分でも、断るって事を知ってないといけないんだけど。
「私、ガクと別れたくない・・・だってガクがいなくなっちゃったら寂しいもん。」
うるうるうるうるうるうる・・・・
マコの目に涙がたまって行く。
はぁあ・・・
「分かった・・・」
馬鹿だから断れない自分もいる。
「本当?!ありがとうルイ!!」
どうしようかなぁ…
くるっと後ろの席の方を覗いて、ガクを見る。
薄い茶色の髪の毛がやけに黒髪の中で目立つ。
簡単にいえばガクはクラスの人気者で、のんきな奴で、バカ。
そう言う奴だからマコと喧嘩した後もなんか別に気にしてない感じ。
というか、他の女子と話しちゃったりしてるし。
だからあたしもマコが喧嘩したって言った時は友達として腹が立ったんだけど、
2人の関係に勝手に入り事も出来ないからと
何も言わないでいたけど、マコに頼まれちゃね―…。
「はぁあ・・・」
面倒な事になっちゃったなぁ・・・と深くため息をついた。