譲りアイ
『おらー。寝てるやつがいたら起しとけー。もうすぐ着くぞー』
前の座席に座ってた先生が立ちあがってそうどなった。
たしかに窓の外は学校の近くで、あたしは自分の鞄を上の棚から取ろうと、立ちあがる。
ガタンッ
「ギャッ」
バスがちょうど立ち上がった時に大きく揺れて、あたしはバランスを崩して・・・
トスッ
ん?痛くない…
後ろを振り向くと、ガクがいた。
しかも近い。
って、ことは・・・あたしガクの膝に座っちゃってる!?
慌てて立ちあがって俯く。
体が熱いー!