譲りアイ
「・・・何泣いてんだよ。泣くなんてルイらしくねーよ。」
「?!」
先に口を出したのはまさかのガクだった。
ガクを見ると、ガクはそっぽを向いていたけど、あたしが見ると、目線だけこっちを見る。
「ばーか。」
ガク…。
「ば、バカじゃないもん…。」
なんだかおかしくて、軽く笑いが出る。
「・・・いつものルイに戻った。」
「ばか・・・」
そう言ったらガクは笑った。
だから、あたしも笑えてきて、サッキーも静かだったみんなもさっきみたいに喋り始める。