ナガレの騎士 ~光の竜と呪いの姫~
「痛ったぁ・・・・・なんでよけるのよっ!!」




「面白い事を言うね。
普通空から網が降ってきたら、避けるに決まっているさ」




「うるさいっ!文句言わないでつかまりなさいよっ!
大体、アンジュが・・・・・・。え?」





ぎゃんぎゃん叫んでいた少女が急に動きを止める。
俺たちを見ると、ぽかん、と口を開けて呆けていた。




「はははっ、マヌケな顔してやがる」




「えっ、え・・?!アンジュ、じゃない・・?
だって私、確かに・・・。でも・・・」




「驚いてるみたいだな。・・君、そのアンジュって、一体何なの?」






俺がそうっと聞くと、彼女はうつむき、しばらく黙る。
座り込んだ様子はどこか力の抜けてしまったような、肩を落としたような、
がっかりしたような感じだった。




「・・分からないの」



「・・はぁ!?なんだよ、それっ」



「!?ね、猫がしゃべってる・・・」





そのセリフにティティの眉がぴくっと動く。




「てめーまで・・・俺は猫じゃなくて・・・もがっ」




「おまえがしゃべるとややこしくなるよ。プルート、しばらくティティを頼む」




「もちろん、ぜひ引き受けさせていただくよ」



にこりと笑ったプルートにティティの表情はもちろん苦い。
逃げようと暴れるも、がっちり抑えつけられている為無駄だ。
その間にもシャーロットが少女の目線になってしゃがみこむ。




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