ひきこもり女学生の脳内断面図







そうして「クソデブ」「メタボ」などど言われる必要のない罵声を浴びせられた不幸な男性、加藤先生はというと。








そんなことも気にしていないようで、むしろお姉ちゃんの様子をすこぶる面白そうに見て含み笑いを漏らしている。








こんなところであのおぞましい笑顔に出会えるとは、思ってもみなかった。








「ホラ、加藤先生に謝んなさい!散々ひどいこと言って、おまけに浮気してるだなんて疑って・・・」







「チッ、しょうがねえなあ」








母は久しぶりに怒鳴った上に、鬼のような顔でお姉ちゃんに迫った。普段ならお姉ちゃんが言い返して大乱闘になるのだが、さすがのお姉ちゃんも今日はやけにおとなしい。









「わ、悪かったな」







加藤先生の前で頭を下げてそう謝ったお姉ちゃんを、横で涼しい顔をして眺めている私にも、同じように雷撃が落ちる。









「アキだって同じよ。さ、先生に謝りなさい」








私なりに気を遣って「メタボ」と言ったのだが、ここは仕方ない。母にせかされ、私もお姉ちゃんと同じようにして謝った。







「・・・ごめんなさい。先走りました」







頭をあげて一番に目に映ったのは、明らかに笑いたそうな顔をした加藤王子の麗しいお顔だった。










































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