ひきこもり女学生の脳内断面図








しばらくして目を覚ました私。








夢とはいえ、加藤先生との愛しの時間が現実へ引き戻されて、少々落ち込みながら布団の中でもぞもぞする私。







ようやく寝床から這い上がり、カレンダーを目にした私は、そのあまりにもな驚きにあごが外れるかと思った。








「今日、木曜日っ!?」








慌てふためきながら時計を見上げると、時刻はもう3時半を過ぎている。ここから電車で20分はかかる無駄骨予備校。








4時からの授業に間に合うか間に合わないか、きわどい。









それでも恋する乙女はあきらめない。歯を食いしばった私は加藤先生のおぞましい笑顔を胸に、負けじと教材をリュックに詰め込み、家をあとにした。










これだから人生、うかうか昼寝などしていられないのだ。

















< 112 / 303 >

この作品をシェア

pagetop