ひきこもり女学生の脳内断面図
「それじゃ、お疲れさん」
遠ざかる加藤先生の姿。イスから立ち上がるその音も、先生に踏まれて少しきしむ床だって。
全てが私の宝物なのだ。
いやいや、今はそんなことはどうでもいい。
春川秋、一大決心の瞬間がやってきたようだ。
一人ナレーションを繰り返しにやけた私は、珍しくも作戦遂行の自信はたっぷりである。
いつもはウジウジ考えているくせに、一体どういう風の吹きまわしか。
これだから神経症者の行動は、読めないのである。