ひきこもり女学生の脳内断面図
「僕もさっき店でたんだけど、ホットケーキの子が歩いてるってすぐ気づいて。声かけようかと思ったらまさか倒れるとは思わなかったよ」
「スミマセン・・・でも、おかげで助かりました」
「いやいや。体だけはでかいからね、僕は」
彼は陽気なまでに明るい声で答えた。
私のことを「ホットケーキの子」とは、照れてしまうではないか。
確かにホットケーキミックスを値引きしてもらったのだが、恥ずかしい。
「あ、スミマセン重いですよね。家、もうすぐだから降ります」
さすがに体の重さをも自重した私は、降りようとするが。
「だめだめ。全然重くないし、熱あるみたいだから・・・すぐそこまでなら送ってあげるよ」
スーパーのお兄さんは、断固として譲らない口調でそう言った。