ひきこもり女学生の脳内断面図
「ん?誰だこの女」
彼の背中に乗っかっている私に気づいた彼女は、意識のない私から彼の方に視線を戻す。
「どういうことだ、コレ」
「あっ!いや、その・・・」
「お前・・・あたしがいんのに、他の女に手を出すなんてな。いい度胸してる・・・」
睨みつけるように爆睡している私の顔を再び覗いた彼女は、さらに驚いたようだった。
「コレ、アキじゃん。コイツどーしたわけ」
まるでいなくなったイヌネコを見つけたかのような言い方である。
ここまでくれば、もうわかっていただけただろう。
この女性・・・今の時点で私は気づいていないが、スーパーのお兄さんの彼女らしき人物・・・
それは私の、お姉ちゃんだったのだ。