ひきこもり女学生の脳内断面図
そうして作戦は、遂行を迎えた。
いつも通り現れる先生は、いつも通りの血色のいい顔をしている。
その血色のいい顔が、その顔の筋肉が少しでも引きつれば。
何らかの反応を得れれば、私の勝利である。
「こんにちは、今日は英語ですねえ。よいしょ、39ページからっと・・・」
わざわざページをめくる時の「よいしょ」という声にだってときめく奇人。
胸の中がぽわぽわして仕方ないのは、恋する私にとっていつものことなのだ。