ひきこもり女学生の脳内断面図
それはそうと冷静になったキチガイは、すぐに淡々と口を動かし始める。
ようやく目が覚めたところでこのスーパーに何のために来たのか、思い出したのだ。
「実は、お兄さんに聞きたいことがあって」
「え、僕に聞きたいこと?何かなぁ」
相変わらず驚いてはいるのだろうけど、ぼーっとした彼の声が返って来る。
お構いなしの私は顔を赤らめることなく、お姉ちゃんとの関係について単刀直入に聞いたのだ。
「この間商店街で私が倒れた時のことなんですけど・・・お兄さんがそばにいてくれたところまでは覚えてたんです。でもどうやって家まで戻ってきたのかわからなくて」
「・・・そっか」
私がそこまで言うと、彼はようやく赤い顔を隠すためか、黙ってそっぽを向いたように見えた。