ひきこもり女学生の脳内断面図
愛のチョコ作り





時は流れ、カレンダーはとうとう2月に差し掛かった。






あの日、先生に思いもよらないチューをされてから、しばらくの時が経ったが。







あの日、帰りの車内で落ち込んでいた私はと言うと。







キスをされたことなんてさっぱり忘れていて、いつも通り加藤先生との妄想を繰り広げていた。







あのキスのおかげで少しは懲りたかと思いきや、どしようもない懲りない奴とはこの私のことである。間違いなく。







奇人は相変わらず、すぐにものを忘れる。ソレのおかげで今も私は、至って加藤先生ラブなのである。






この調子では先生への恋心は、核爆弾が落ちても消えないだろう。もはや相手が中年であることなど、頭にない。






これだから、恋は盲目なのだ。







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