ひきこもり女学生の脳内断面図
ほこほこと心浮かれた私の足取りは、店内でも浮いているかのようである。
オレンジ色の照明に、高い棚が並び、若干狭い店内。
外国のお店のような雰囲気の店内には、英語表記の商品が無造作に並べられている。
私はニンジンの形をした袋に入れられたマシュマロに目を奪われたが、すぐに目的を思い出し、チョコレートを探す。
そうして製菓用チョコレートを見つけ、何枚か手に取ると、そのままかごに放り投げた。
『加藤先生と・・・あ、橋本さんの分も作ろうかな。あとは・・・ジローには渡せるかな?マユにも作ってあげたいし、お姉ちゃんとお父さんと・・・』
いろいろな人物の顔がくるくると浮かんでくる。
私は近くにブランデーもあったからついでに手に取り、会計を済ませた。
買い物を終えた私は、そのまま雑貨屋へ向かう。