ひきこもり女学生の脳内断面図
ザクザクザク・・・
愛しの加藤先生を想いながらチョコレートを刻む。
これは夢か、夢か、夢なのか?
あまりの幸せように、私は自分が何をしているのかさえ頭で認識できていない。
これほどまでに幸せな作業は、他を探して見つからないように思える。
私はバレンタイン前日、この間購入した材料たちを駆使して、ついにチョコレートを作り始めた。
エプロンまで気合いをこめた私は、朝から張り切っている。
実際、誰も見てなどはいないのだが。
キチガイは細かいところにこだわる習性があるらしい。
そんなことはどうでもよくて。
「加藤先生、アキのチョコレートどうですか?」作戦が、ついに本格始動を始めたのだ。