ひきこもり女学生の脳内断面図





『渡せさえすれば・・・私は天国に行けるね、ほぼ確実に』





にやにやと笑いながら私はサクサクチョコレートを器用に刻む。





こう見えて私、2年ほど前にチョコレート作りにはまり練習しまくり、3分の2を三角コーナーに放り込むと言う荒業をした経験がある。





つまり三角コーナー行きの3分の2は、人間の食えるものではなかったということだ。






キチガイが最初から器用なわけなどないということでもある。





そんなこんなを繰り返して昔取った杵柄、というほどでもないがチョコ作りは手慣れていた。





製菓用チョコレートをごっとごっと岩を砕くように刻んだ私は、そのまま湯煎にかけてチョコをくるくると溶かす。





ここで回し過ぎては綺麗に溶けないので、動かし過ぎないのがポイント。





お湯の温度も指で触って熱すぎない程度で溶かすのが一番よいのだ。





にやにやとチョコを作っているのか、カレーを作ってる魔女か区別ができないような私の姿を、飼い猫はじーっと憐れむように見つめていた。










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