ひきこもり女学生の脳内断面図
そういうわけで、中堅私大出身の私がなぜよりによって採用されたのか。就職内定しても、謎は深まる一方だった。
ちなみに神さまはどう私のことを恨んでか知らないが、よりにもよって久更津の校舎に勤務が決定したのだ。
自宅から遠すぎて、今はマンションに一人暮らしをしている。皆さんご存じの北條傑とも遠距離になってしまい、毎日のように欲求不満めいた電話がかかって来る。それもなかなかおぞましい。
遠距離と言っても毎週会えるが、そのときの奴の抱き方がとてつもなく激しい。男と言う生き物は欲でしかできてないのかと思うくらいである。
おまけにこの歳になってまで、彼は私にセーラー服を着せては興奮している。北條は北條でおかしな性癖があることが判明したのだ。
呆れてものが言えないが、そんな彼に私は毎度黙って付き合っている。最近は頭が痛くなることが多い。
加藤先生のおかげで愛しく思えたセーラー服があの男の性欲処理に使われるなんて、とんでもない未来が待っているものだ。これを着ていた過去の自分に申し訳ない気もするが。
それはさておき、後にわかるが私の勤務地が久更津になったのは、神様のいたずらなんかではなく、一人の中年の陰謀によるものだった。
これからおぞましい真実が明らかになろうとしていた。