ひきこもり女学生の脳内断面図
そうして何も言わずに、ジローは私に背を向けた・・・・
と思ったら、急に振り返って何かを言おうとしているようだ。
「お前さ、好きな人いるだろ」
「えっ・・・?」
私の桃色ハートの一番敏感な部分が、大きくときめいた。なぜそんなことを聞くのかこの男は。
「ど・・・どうしてそんなこと聞くの」
「しかもこの予備校の中にいるだろ、好きな人」
「な・・・なんでそんなこと」
頭のてっぺんからつま先までもがドキドキドキドキ激しく動揺している。この焦りと緊張はどこまで行ったらおさまるのか。
そんな動揺している私に気を払うこともなく、男は言った。
「加藤先生だろ、お前の好きな人って」