ひきこもり女学生の脳内断面図
加藤先生の下の名前
今日も私は、あの背中の感触を思い出しては、胸をかきむしる。
頭の中は、加藤先生オンリーなマイニチ。ひきこもりなだけに、人脈も加藤先生オンリー。
これがひきこもりの日常ですよ、と私はその場で一人で笑った。
虚しさ満ちる毎日、一方で脳内はバラ色な毎日。
一見奇妙だが、これならひきこもりだって悪くない。
先生に会えたおかげで、状況はトントン拍子によくなっていっているように見える。
本日も私は、家の中でごろごろしていた。予定などないのは言うまでもなく、当たり前のことである。
のんきな私は飼い猫と一緒に、窓辺で日向ぼっこだ。南の窓からさす光は、明るくて暖かくて、少しまぶしかった。