ひきこもり女学生の脳内断面図
冷蔵庫まで蟹歩きで忍び寄った私は、卵と牛乳に目をつけた。
ひきこもるようになるとわかるが、案外昼間でも、家に一人きりというのは結構ビビることが多い。
そういうわけでの蟹歩き、は私にとって定番なのだ。
腹減りを予期した私の胃袋。恋する乙女だって、腹は減るのだ。
この材料なら、ホットケーキが作れる。そう思った私は、肝心のホットケーキミックスがないことに気がついた。
カレーのライスを炊き忘れ、とはこのことである。
「仕方ない」とため息をついた私は、静かに冷蔵庫の扉を閉める。
そうして日向ぼっこ中の猫にアイコンタクトを送って、駆け足でスーパーへ向かった。
もちろん、ホットケーキミックスを求めて、だ。