ひきこもり女学生の脳内断面図
トツトツトツトツ、トツトツトツトツ。
来たな。
加藤先生足音識別センサーから「8割加藤先生の足音」と通知が来る。
いよいよか。私は軽く咳払いをして、深呼吸で胸の高鳴りを抑える。
麗しの王子が私の視界に現れるまで、3・2・1・・・
「こんちわ」
私のカウント通り、タイミング良く現れた我が愛しの白馬の王子さま。
そうして彼はその凛々しいお身体とともに私の目に映られ、私の真向かいの椅子に座った。
先生の座っている椅子になってしまいたい。こうして私はいつものごとく、垂れ流しそうなよだれを隠すのだ。