ひきこもり女学生の脳内断面図







急にびっくりした私のことを、目をきょろっとさせて先生は言った。







「どうしたの、お化けでもいたか?」







「イエイエイエ、ハイハイハイ」







固まった私の口からは、またしても意味不明な言葉たち。









そんな表情も細かいしぐさも、私にとっては全てがパーフェクトだ。








鼻血が吹き出そうになるのを、仏頂面で抑え込む私。








そんな私をさらにときめかす、先生のおぞましい笑顔。







「いひひひひひ、面白い人だねえ。ぼーっとしてると魚に食われちゃうよ」







「そっそんな、そんなことは・・・ないですよ」









魚じゃなくて先生に食われたい、と言う変態発言はいつも通り胸の奥へ直行。









神様はいつだって、意地悪に見せておきながらいい人なのだ。








こうして愛しの王子の笑顔に、触れさせてくれるのだから。
























< 80 / 303 >

この作品をシェア

pagetop