ひきこもり女学生の脳内断面図
急にびっくりした私のことを、目をきょろっとさせて先生は言った。
「どうしたの、お化けでもいたか?」
「イエイエイエ、ハイハイハイ」
固まった私の口からは、またしても意味不明な言葉たち。
そんな表情も細かいしぐさも、私にとっては全てがパーフェクトだ。
鼻血が吹き出そうになるのを、仏頂面で抑え込む私。
そんな私をさらにときめかす、先生のおぞましい笑顔。
「いひひひひひ、面白い人だねえ。ぼーっとしてると魚に食われちゃうよ」
「そっそんな、そんなことは・・・ないですよ」
魚じゃなくて先生に食われたい、と言う変態発言はいつも通り胸の奥へ直行。
神様はいつだって、意地悪に見せておきながらいい人なのだ。
こうして愛しの王子の笑顔に、触れさせてくれるのだから。