ひきこもり女学生の脳内断面図
24時間、ずっと熱がこもりっぱなしのほっぺ。
「乙女チックでいいじゃない!」いつもの私なら、そう言いながら笑っているはず。
なのに「いつもの私じゃない変な私」は、ずーっとぼーっとし続けている。
理由ははっきりとしないが、心が麻痺したように思える。
スランプなのかよくわからないが、あの日を境に私の感覚機能は鈍くなってしまった。
メガネを外した、先生の輝きに満ちた素顔。まぶしくて眼球がつぶれるレベルの光沢。完全に私の敗北だ。
私が冗談でなく、加藤先生に「本気」になった瞬間だった。
好きにならざるを得ないその素顔は、思い出そうとすればするほどかっこよすぎてぼやけてしまう。
どんどん薄れていく、先生の素顔。
私が忘れないうちに、どうかもう一度メガネをはずしてはくれないだろうか。