ひきこもり女学生の脳内断面図








入学した当初、先生に対して何の気持ちも抱いていなかった私は軽い気持ちでこんなことを聞いた。








「先生って結婚してるんですか?」








今思えば、この恋心に塩を塗りたくって傷口をえぐるような自殺的発言である。







今の状況ではとてもじゃないけど、火の中に飛び込むようなこんな発言はやすやすとできない。







あの頃の私は、命知らずにもほどがある。








そもそも当時の私のとって彼を好きになるなんてことは、男性が自分が電車で痴漢にあうんじゃないかなんて気にとめないことと等しいくらい、全く頭にないことだった。








そんな私のからかいを込めた質問に、先生は不自然に口元を引きつらせながらこう言った。








「そりゃまぁ、おっさんですからねぇ・・・」






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