桜
バンドメンバー全員に連絡をとり、1時間くらいたったころに、全員が集まった。
俺のバンドは男だけのバンドで、
俺、ノリ、マツ、タカ、ヒロの5人からなる、ロックバンドだ。
パートは俺がボーカル、ノリがドラム、マツがキーボード、タカがギター、ヒロがベース。
バンド名はこの前きめたんだが、「デビルマン」
由来はノリがデビルマンが好きだから。
つまり適当である。
「なぁ、次の曲どうするよ?きづけばあと一週間もないぜ?」
ヒロはオムレツをほおばりながら、真剣な目をしてしゃべる。
そうだ、あと一週間しかないんだ。
「てかさ、ライブのホストのさ、タカラさんがいってたんだけど、チケット全然はけてないらしいぜ?お前らチケットちゃんと売ってるかだってよ」
タカのその言葉に全員がびくっとした。
「やべぇ、全然うってねぇ」
インディーズライブのチケットは、バンドマンそれぞれが売るのだ。
「俺、まだ4枚しか売ってない」
「俺5枚」
「俺7枚。すごくね?」
「俺2枚…」
「ふざけんなよ、俺11枚売ったわ」
つまりまだ合計で30枚も売れてない。
かなりやばい。タカラさんに怒られる。
ふと、マツがつぶやいた。
「彼女とデートだからみんなこれねぇんだってさ」
その言葉に俺たちは全員反応する。
「リア充しねぇええええええ」
ファミレスで見事、ハモッた俺たちはまぎれもなく仲良しバンドである。