ダメ男依存症候群 ~俺は彼女に中毒症状~
「旬、服はどこに入れたの?」
「えー……どこ入れたっけ。適当に入れたから覚えてねえかも」
俺は近くにあったダンボール箱を開けてみる。
「適当って……ちゃんとしとかないとダメじゃない」
「それ、よく言われるんだけどさー……苦手なんだよなぁ。あ、これだ」
ちょうど開けたやつに服が入ってた。
「ちょっと……旬。どんな入れ方したのよ」
箱を覗いたナツが眉をひそめた。
「どんなって、適当」
俺はやったまんまを答える。
「適当にもほどがあるでしょ? もう……ぐちゃぐちゃじゃない」
ナツは呆れた口調で言った。
うん。確かにこれはやりすぎたかも。
俺の服は、部屋に散らばってて畳んで置いてあるものはほとんどなかった。だからそのまま入るだけ放り込んで持ってきた。
その結果、ダンボールの中身はひどいことに……
「あー……やっぱり絡まってる……」
ナツが服を出そうとしたら、ごっそりと箱の中身全体が出てきた。
「おお。すげー。釣れてる釣れてる」
「もう……そんな呑気に言える状態じゃないでしょ」
ナツは絡まった服をほどき出していく。
……バサッ……
と音がして、何かが落ちた。
「もう……何で雑誌が服と一緒に入って……」
落ちたそれを見て、ナツは固まった。
「あ……」
俺も固まった。
箱から出てきたのは、確かに雑誌だった。
でも、それは、ただの雑誌じゃなくて、青少年のバイブル(しかも無修正もの)だった。
落ちた拍子に開いたページでは、巨乳のお姉さんがマッパで隠すべきところをさらけ出していた。