ダメ男依存症候群 ~俺は彼女に中毒症状~
「おう! もう一年になるんだ」


「一年って……ミキと別れたのもそれぐらい前じゃなかったか?」


「まあ……ぶっちゃけミキと別れてすぐ後だったからな」


「へーぇ。それで、誰? 同じバイトのコとか?」


「いいや、OLさん」


「は!? OL!? 年いくつだよ?」


「今二十三で、今年で二十四」


「てことは四つ上か……そんな年上のOLとどこでどう知り合ったんだよ?」


「えー……?」


 田中に言われて、俺は思い出す。

 初めてナツに会った日の、俺がナツを好きになった、そのきっかけの出来事を……


「んなの勿体なくて言えるかよ~」


 誰よりも、綺麗で可愛かったナツのことは、いくらダチでも言えるわけがない。

 あの時のナツは、俺だけのものだから。勿論、今もナツは俺だけのものだけど。


「お前……キモいぐらいにデレデレしやがって……どうせまた巨乳なんだろ?」

 呆れたように田中は言う。


「そうそう! 俺の推定で、上から90・59・86のEカップなんだけどな、おっぱいすげーの! あのおっぱいはマジですごいって!神様の芸術品……いや、つうかあれ自体が神様……おっぱいの神様そのものだって!」


「お前なぁ……そんなにおっぱいおっぱい連呼するなよ」

 田中はため息まじりに言った。


 頭の中にナツのそれを浮かべると、思わず興奮してしまった。

 でも、ナツのおっぱいの素晴らしさは、こんなもんじゃない。語ろうと思えばまだまだ語れる。


「まあ、お前らしいっちゃあお前らしいけどなぁ。どうせまたそこだけ見て選んだんだろ」


「何だよ、失礼な。俺は今も昔もそこだけで彼女選んだりしねぇよ」

 人聞きの悪いことを言う田中に対し、俺は口を尖らせた。


「つうか、最高なのはおっぱいだけじゃないんだって! 顔だってかなり美人で可愛いし、料理できるし掃除できるし、何でも出来るあんなにいい彼女は他にいないって!」

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