ダメ男依存症候群 ~俺は彼女に中毒症状~
「もう忘れる! 犬に噛まれたと思って忘れる!」
あたしはそう断言した。
そうだ。くよくよ考えるからどうしようもなくなるのよ。
「ふーん」
カオルは訝しげな顔になった。
言いたいことは痛いほどに伝わってくる。
あたしは手持ち無沙汰になって、椅子の後ろに置いていた鞄を膝の上に置いて中身を漁った。
「何か相手の人カワイソー」
カオルは横から色々と言ってきたけど、あたしは気にしないフリをして鞄の中をいじる。
「あれ……?」
特に意識もせずに鞄を漁っていたけれど、途中で何かたりないことに気付いた。
財布に、ポーチでしょ? 手帳に、鍵もあって……あれ?
いつもあるはずのものが、見当たらない。
あたしは、行儀が悪いとも思いながら、テーブルの上に鞄の中身を出していく。
「どうしたの?」
突然のあたしの行動に、カオルは首を傾げている。
あたしは鞄の中身を全部出して、頭の血が引くのを感じた。
「……ない! どうしようっ…携帯なくした!」
中身を全部出した鞄の中には、あるはずの携帯はなかった。
「落としたの?」
「多分……どこか分かんないけど……」
あたしはそう断言した。
そうだ。くよくよ考えるからどうしようもなくなるのよ。
「ふーん」
カオルは訝しげな顔になった。
言いたいことは痛いほどに伝わってくる。
あたしは手持ち無沙汰になって、椅子の後ろに置いていた鞄を膝の上に置いて中身を漁った。
「何か相手の人カワイソー」
カオルは横から色々と言ってきたけど、あたしは気にしないフリをして鞄の中をいじる。
「あれ……?」
特に意識もせずに鞄を漁っていたけれど、途中で何かたりないことに気付いた。
財布に、ポーチでしょ? 手帳に、鍵もあって……あれ?
いつもあるはずのものが、見当たらない。
あたしは、行儀が悪いとも思いながら、テーブルの上に鞄の中身を出していく。
「どうしたの?」
突然のあたしの行動に、カオルは首を傾げている。
あたしは鞄の中身を全部出して、頭の血が引くのを感じた。
「……ない! どうしようっ…携帯なくした!」
中身を全部出した鞄の中には、あるはずの携帯はなかった。
「落としたの?」
「多分……どこか分かんないけど……」