ダメ男依存症候群 ~俺は彼女に中毒症状~

「十八……? ってことは高校生?」

 自分でも顔が引きつるのが分かった。


「今はまだそうだけど…でも今月で卒業だから。今年十九になるんだ」


「そう……」


 高校生……いくらもうすぐ卒業でも、高校生……

 ていうか、未成年。


 あたし……未成年とヤっちゃったの?覚えてないけど……でも、それって淫行?犯罪?


 あ、でも多分合意のはずだし、大丈夫よね?


 ていうか、いくら高校生じゃないからって……未成年じゃないからって……年下には変わりないじゃない!


 あたしは、今更になってそんなことに気付いた。


 ちょっと待ってよ……あたし、年下となんて付き合ったことないんだってば!


「――は?」

 シュン君の声で、あたしは我に返った。


「え?」

 何も聞いてなかったあたしは聞き返す。


「ナツはいくつなの?」


 え……聞くの?それ……


 この話の流れで、自分の年なんて言いたくない。


 ちょっと躊躇ってから、あたしは声を小さくして答える。


「あたしは…今、二十二」


 そう言って、あたしはシュン君みたいに今年二十三になるとは言わなかった。


 先に若い年を言われると、こっちが余計老けているように思える。


 ていうか、年上だからって引いたりしないかな……


< 46 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop