ダメ男依存症候群 ~俺は彼女に中毒症状~


 唇を離して、俺達はお互いの顔を見合った。


 ナツの頬は、ピンク色に染まってて、温度も少し高かった。


 俺は、その頬に軽くキスをして、もう一度、ナツと唇を合わせた。


 今度は、そっと舌先でナツの唇を舐めた。


 同じものを食べたせいか、あんまり味という味はしなかった。

 ナツは、俺の舌を受け入れてくれて、俺に合わせて、優しく舌を絡めてくる。


 この間みたいに、されるがままだったら嫌だから、俺もナツを、精一杯かき回した。


「んっ……」

 ナツが苦しそうに声を漏らすと、俺は角度を変えて、何度も何度も繰り返した。



 ヤバい。興奮してきた。


 だんだんと激しくなってきて、俺は理性が飛びそうになっていた。


 ……この雰囲気なら、飛ばしても大丈夫か?


 俺はそっとナツの背中から腰を撫でた。

 ナツの体がピクリと動く。


 そのまま手を進め、ナツの服の裾から、侵入していく。



「やっ……ダメ!」

 ナツが体を後ろに引くようにして唇を離した。


 俺はびっくりして固まるしかない。


 ダメ…? この状況で…? しかも、いやって言った…?


 俺の頭が真っ白になる。


 ナツに拒否られた。

 それだけがショックだった。


「さっ……先にお風呂入ろ? それに、後片付けもしなくちゃ」

 ナツは目を泳がせながらそう言った。


 その言葉を理解するのに、少し時間がかかった。


 お風呂……?


「あ、そっか」

 そういえばそんな楽しみもあったんだ。と、俺は思い出した。


 続きは風呂の中でってことか。

 ちょっと想像して、にやけてしまう。

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