美加、時空を越えて
「お父さんは、お元気?」

「はい。反省してるみたいですね。
お父さん、美加さんが帰った後、何て言ったと思います。
まさか美加に双子がいたとはなぁって」

「美加のお父さんとお母さん、離婚するのか?」

「離婚はしないと思う。まあ、お母さん次第なんだけどね。
お母さん、実家に帰っちゃったりして大変な時もあったのよ」

「僕は何も聞いてない」

「守にはもう少し落ち着いてから話すつもりだったのよ」



島美加がいきなり駆け出す。
「あっ、あんなところに4つ葉のクロ-バ-」

守が島美加を慌てて追いかける。
「こんなところで走ると危ないよ」

島美加が走って崖の先端の方へ行く。
氷で草が光っているが、それには島美加も守も気付かない。
ただ1人、美加だけは気が付いている。
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