美加、時空を越えて
渦みたいな物が細かく沢山見えた。
時間の渦だ。
あの渦に飲み込まれてはいけない。
渦は細かく振動しながら
前に後ろへと動いていた。
渦は美しかった。
こんな色は今まで見たことがなかった。
赤でも白でもなく不思議な色だった。
見ていると吸い込まれそうになる。
色を見て魅力を感じたことはなかったが
なぜか魅力のある色だ。
渦の色に見入っていると、辺りは緑色になった。
木々がうっそうと生い茂っている林の真ん中に美加は立っていた。
その時、世界が回った。
風景が変わる。とてつもない速さだ。
昼から夜になる。又、昼と夜が訪れる。何回目かの夜になった時、夜の空を稲光が走る。
1本の木に稲妻が落ちた。
枝葉がめらめらと燃えていく。
2本目の木、3本目の木にも稲妻が落ちる。
引き裂かれた枝から炎がいくつも立つ。2つや3つではない。
沢山の炎が美加を取り囲む。
美しい。
熱くはない。というより温度を感じない。
その炎は、次第に大きくなり、炎は天高く登っていく。
炎から黄金色のペガサスが生まれる。
ペガサスは空を駆け巡る。
暗かった空は、青く輝く光や白く輝く光。赤く輝く光に満たされていく。
その光が地面に落ちていく。
流れ星のように。
又、朝と夜が入れ替わりに何度も訪れる。
今度は、木々の葉を食べに動物がやってくる。
色々な種類の植物が生え変わる。
やがて動物達は衰えていく。
身体を横たえ、死んでいく。
雲が流れる。
その雲から1粒の雨が落ちた。
美加はその雨になった。
風と共に下に落ち、川に入り、砂に逢った。
魚に食われ、その魚が死んだ時、又水に戻った。
世界中を水になった美加は、旅をして回った。
やがて、雲になり、下へと落ちた。
海へと。
そして、海の一部となり、やがて海と溶け込み、海と1つになった。
美加は、海そのものになった。
海である美加は、その魂を他の水達にゆだねていると、不意に身体が軽くなった。
時間の渦だ。
あの渦に飲み込まれてはいけない。
渦は細かく振動しながら
前に後ろへと動いていた。
渦は美しかった。
こんな色は今まで見たことがなかった。
赤でも白でもなく不思議な色だった。
見ていると吸い込まれそうになる。
色を見て魅力を感じたことはなかったが
なぜか魅力のある色だ。
渦の色に見入っていると、辺りは緑色になった。
木々がうっそうと生い茂っている林の真ん中に美加は立っていた。
その時、世界が回った。
風景が変わる。とてつもない速さだ。
昼から夜になる。又、昼と夜が訪れる。何回目かの夜になった時、夜の空を稲光が走る。
1本の木に稲妻が落ちた。
枝葉がめらめらと燃えていく。
2本目の木、3本目の木にも稲妻が落ちる。
引き裂かれた枝から炎がいくつも立つ。2つや3つではない。
沢山の炎が美加を取り囲む。
美しい。
熱くはない。というより温度を感じない。
その炎は、次第に大きくなり、炎は天高く登っていく。
炎から黄金色のペガサスが生まれる。
ペガサスは空を駆け巡る。
暗かった空は、青く輝く光や白く輝く光。赤く輝く光に満たされていく。
その光が地面に落ちていく。
流れ星のように。
又、朝と夜が入れ替わりに何度も訪れる。
今度は、木々の葉を食べに動物がやってくる。
色々な種類の植物が生え変わる。
やがて動物達は衰えていく。
身体を横たえ、死んでいく。
雲が流れる。
その雲から1粒の雨が落ちた。
美加はその雨になった。
風と共に下に落ち、川に入り、砂に逢った。
魚に食われ、その魚が死んだ時、又水に戻った。
世界中を水になった美加は、旅をして回った。
やがて、雲になり、下へと落ちた。
海へと。
そして、海の一部となり、やがて海と溶け込み、海と1つになった。
美加は、海そのものになった。
海である美加は、その魂を他の水達にゆだねていると、不意に身体が軽くなった。