美加、時空を越えて
光「愛よりひどいのはここの医療だ。
まったく、何でもかんでも切ればいいと思っている」

瞳「美加さん、美加さんに少し思い出してもらう為に、少し頭を触っていいですか?
その方が記憶が早く戻ります」

美加「記憶を呼び覚ますの?」

瞳「この頃の記憶をより鮮明に 思い出せるようになります」

美加「お願いします」

瞳、美加の額に2秒ほど手を当てる。

瞳「どうですか」

美加「2011年の事が昨日のようだわ。
そうだわ。
人々は皆こんな感じだった」

瞳「もう家に着きました。
美加さんは、ゆっくり休んでください。
光はソファ-でいいわよね。」 

光「豪勢な家だな。
一人でこんな大きな家、要らないだろ」

瞳の家は、洋館でイギリスのチューダー様式になっている。
正面の妻側に見えるハーフティンバーが、力強い雰囲気をつくり出している。

瞳「住むところがない人っているでしょ。
病気になったり寒さで震えている人に、開放しているのよ」

光「瞳も過去を変えているんじゃないか」

瞳「私のは過去が変わらない程度よ」

2人は、美加が転寝しているのに気付く。

瞳「ごめんなさいね。気付かなくって。
疲れているのね。もう休んで下さい」

美加「そうさせて頂こうかしら。お休みなさい」
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