パラドックスガール
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そう言って虎が取り出したのは、一本のギター。
「ゴールドシュミット?」
珠希が不思議そうに復唱する。
「ギターの名前だよ。
茗子、なんでも名前付けるから。」
「銀のバイクは"愛しのエリー"だし、僕の自転車は"空飛ぶシュート"だしね。」と、あたしの代わりに玲央が答える。
あたしは虎に駆け寄り、ゴールドシュミットを受け取った。
「ありがと虎。」
「いえいえ、弦が切れただけだから簡単だし。
一応音の調律もしといたから。
じゃあ俺、銀蔵とこ行くよ。玲央もおいで。」
「やだよ。」
「女の子の話に男は立ち入り禁止なんだよ。
ほら。」
再度虎が促すと、玲央はかなり不満そうにあたしを一瞥した。
あたしは頑張れの意味を込めて苦笑いした。
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そう言って虎が取り出したのは、一本のギター。
「ゴールドシュミット?」
珠希が不思議そうに復唱する。
「ギターの名前だよ。
茗子、なんでも名前付けるから。」
「銀のバイクは"愛しのエリー"だし、僕の自転車は"空飛ぶシュート"だしね。」と、あたしの代わりに玲央が答える。
あたしは虎に駆け寄り、ゴールドシュミットを受け取った。
「ありがと虎。」
「いえいえ、弦が切れただけだから簡単だし。
一応音の調律もしといたから。
じゃあ俺、銀蔵とこ行くよ。玲央もおいで。」
「やだよ。」
「女の子の話に男は立ち入り禁止なんだよ。
ほら。」
再度虎が促すと、玲央はかなり不満そうにあたしを一瞥した。
あたしは頑張れの意味を込めて苦笑いした。
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